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3歳から小学校低学年まで楽しめる、親子で読む寝る前のお話。小学校受験対策にも。

吉田くんと花子さん〜砂漠の大冒険〜

小学校で起こる不思議な出来事を解決する
吉田くんと花子さんシリーズです
サソリが大好きな息子のために
デスストーカーサソリが活躍するお話を
作りました

突然のワープ

その日は、いつもと変わらない午後の授業だった。

佐々木先生が黒板に算数の問題を書いている。 吉田くんは窓の外をぼんやり眺めていた。

すると——

吉田くんの目が、何かを捉えた。

「……あれは……」

窓の外に、砂色の渦が見える。

その瞬間!!!

ゴォォォォォ!!!

教室全体が激しく揺れ、まばゆい光に包まれた!!!

「きゃあああ!!!」 「な、なにこれ!!!」

気がつくと——

教室ごと、見渡す限りの砂漠のど真ん中にいた。

「え……ここ、どこ……?」

花子さんが窓の外を見て息を呑んだ。

地平線まで続く黄金色の砂丘。 太陽がギラギラと照りつけている。

「……砂漠だ」

吉田くんが静かにつぶやいた。

食料と水の確認

「みんな、落ち着いて!」

佐々木先生が声を上げた。

「まずは状況を確認しましょう」

花子さんはすぐに動き出した。

「先生、教室にあるものを確認します!」

給食の残りのパン……3個。 保健室から借りていた氷嚢……1つ。

「水筒を持っている人!」

花子さんが呼びかけると、5人が手を挙げた。

「みんなの水筒を集めて、残っている水を確認しよう」

花子さんはみんなの水筒を集めて、中身を調べた。

「えっと……1本目は2デシリットル、2本目も2デシリットル、3本目は3デシリットル、4本目は1デシリットル、5本目は2デシリットル……」

パパ全部で何デシリットル
息子2たす2たす3たす1たす2は……10
パパ10デシリットルは何リットル
息子1リットル

「1リットルか……みんなで分けたら、すぐになくなっちゃう……」

クラスメイトたちが不安そうな顔をする。

吉田くんが窓を開けた。

ムワッ!!!

熱風が教室に吹き込んできた!!!

「うわっ、暑い!!」

「砂漠の昼間は50度近くになることもある」

「でも夜は0度以下まで下がる。砂漠は寒暖差が激しいんだ」

吉田くんが言った。

その時、花子さんがパッと顔を上げた。

「あ! エアコン!!」

花子さんが教室のエアコンのスイッチを押すと——

ブォォォ……

涼しい風が吹き出した!!

「やった!! 動いた!!」

「不思議ね……電気はどこから来てるのかしら……」

佐々木先生が首をかしげた。

「でも、これで暑さはなんとかなりそう!」

花子さんはホッとした表情を浮かべた。

「あとは、水と食料を見つけないと……」

佐々木先生がつぶやいた。

デスストーカーとの出会い

その時!!!

カサカサカサ……

教室の床を、何かが横切った!!!

「きゃあ!! サソリ!!!」

女の子たちが悲鳴を上げた!

黄色い体に、細長いハサミと尾。 それは、毒を持つことで有名なデスストーカーサソリだった!!!

パパデスストーカーサソリって
   どんなサソリなの
息子世界で一番毒が強いサソリ!!
   最強王図鑑に出てくるよ
パパ足は何本あるの
息子8サソリは昆虫じゃなくて
   クモの仲間だから6本じゃないんだよ
パパすごいよく知ってるね

「踏まないで!!」

吉田くんが叫んだ。

「このサソリ……何か伝えようとしている」

吉田くんは膝をついて、サソリをじっと見つめた。

デスストーカーサソリは、尾を北の方角に向けている。

「……北……?」

サソリがカサカサと動いて、また尾を北に向けた。

「北に何かあるのか……?」

花子さんが地図のことを思い出した。

「砂漠でオアシスがあるのは、だいたい北の方角が多いって聞いたことがある!」

「よし、北へ行こう」

吉田くんが立ち上がった。

デスストーカーサソリは、まるで案内するように、教室の窓枠に登った。

北への旅

太陽が少し傾き始めた頃、一行は教室を出て北へ向かった。

先頭を歩くのは花子さん。 運動神経抜群の彼女が、砂丘を軽々と登っていく。

吉田くんは、デスストーカーサソリを肩に乗せて歩いていた。

「吉田くん、そのサソリ、刺されたら大変なんじゃ……」

佐々木先生が心配そうに言った。

「大丈夫。こいつは味方だから」

吉田くんは静かに答えた。

サソリは吉田くんの肩で、じっとしている。

しばらく歩くと——

「あ!! 見て!!」

花子さんが叫んだ。

砂丘の向こうに、緑色が見える!!

「オアシスだ!!!」

みんなの顔がパッと明るくなった!!

サンドワームの襲撃

オアシスまで、あと少し!!

その時——

ズズズズズズズ……!!!

地面が揺れ始めた!!!

「な、なに!? 地震!?」

ドォォォォォン!!!!!

砂の中から、巨大な何かが飛び出してきた!!!!

それは——

体長10メートルはあろうかという、巨大なミミズのような怪物!!!

サンドワームだ!!!!!

「ギャアアアアアア!!!」

サンドワームが恐ろしい叫び声を上げた!!!

巨大な口には、ギラギラと光る無数の牙!!!

「に、逃げろ!!!」

みんなが悲鳴を上げて走り出す!!

でも——

サンドワームは砂の中を猛スピードで追いかけてくる!!!

「速い!! 逃げ切れない!!」

花子さんが叫んだ!!

その時——

吉田くんの肩から、デスストーカーサソリが飛び降りた!!

カサカサカサ!!!

サソリは砂の上を走り、サンドワームの前に立ちはだかった!!

「待って!! そんな小さな体じゃ……!!」

しかし——

デスストーカーサソリの体が、光り始めた!!!

ピカァァァァ!!!

まばゆい光とともに——

サソリの体が、どんどん大きくなっていく!!!

5メートル……7メートル……10メートル!!!

サンドワームと同じくらいの巨大なサソリに変身した!!!

「すごい……!!」

激闘!! デスストーカー対サンドワーム

巨大化したデスストーカーサソリが、サンドワームに向かっていく!!!

ガシィィィン!!!

強靭なハサミでサンドワームの体を挟み込む!!!

「ギャアアア!!」

サンドワームが暴れる!!

しかし!!

デスストーカーの尾が、稲妻のようなスピードで振り下ろされる!!!

ズドォォォン!!!

毒針がサンドワームに突き刺さった!!!

「グオオオオオオ……!!!」

サンドワームは苦しみながら、砂の中へと沈んでいった……。

デスストーカーサソリは、ゆっくりと元の小さな姿に戻った。

「……ありがとう」

吉田くんがサソリに手を差し伸べると、サソリはその手の上に乗った。

元の世界へ

サンドワームが消えた場所に、何かがキラリと光っていた。

花子さんが駆け寄って拾い上げる。

「これ……砂時計……?」

黄金色に輝く、小さな砂時計。

中の砂が、ゆっくりと流れている。

「サンドワームが持っていたのかな……」

吉田くんがそっと砂時計に触れた瞬間——

砂時計がまばゆく光り始めた!!!

ゴォォォォォ!!!

再び、あの光が教室を包み込む!!!

「きゃあ!!!」

気がつくと——

教室は、元の場所に戻っていた。

窓の外には、いつもの校庭が見える。

「戻った……戻ったよ!!」

みんなが歓声を上げた。

いつもの教室

キーンコーンカーンコーン……

5時間目終了のチャイムが鳴る。

「はい、今日の授業はここまで」

佐々木先生が何事もなかったかのように言った。

クラスメイトたちも、いつも通りの表情で席を立ち始める。

誰も、砂漠のことを覚えていないようだった。

花子さんが吉田くんの方を見た。

吉田くんの手の上には——

小さなデスストーカーサソリが、静かに乗っていた。

「……またね」

吉田くんがつぶやくと、サソリはカサカサと窓から出ていき——

砂のように、消えていった。

吉田くんの机の上には、あの黄金の砂時計だけが残されていた。

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